Q2. 電圧降下はどのように計算すればいいですか?
回路に電流が流れると変圧器、ケーブル、リアクトルなどに電圧降下が生じ、一般に受電端の電圧が低下します。この値は次のように計算されます。
1. オーム値による方式
3φのとき ≒ | √3 I(R COS θ+Q SIN θ) | (V) |
1φのとき ≒ | 2 I(R COS θ+Q SIN θ) | (V) |
R:1線当りの抵抗(変圧器含む) | (Ω) | |
Q:1線当りのリアクタンス(変圧器含む) | (Ω) | |
I:負荷電流 | (A) | |
COS θ:力率 |
%抵抗、及び%リアクタンス値より、オーム値に換算する場合
(三相の場合、換算一相当たりとなる。)

%IR: | %抵抗降下 |
%IX: | %リアクタンス降下 |
E: | 線間電圧(kV) |
kVA: | 変圧器容量(3相の場合 3相容量) |
2. %インピーダンス値方式
%抵抗、%リアクタンス値がわかっている場合
ただし、IN: 変圧器定格電流)
又一般に力率が100%になることはまれなので上式は
ただし、(%IZ: インピーダンス)としても大差がない。
3. 定常負荷に別の負荷が重畳する場合
定常負荷の上に別の負荷が重畳する場合の合成の電圧降下は、1.2項の負荷電流および力率は次のようになります。
負荷(A)の負荷電流: IA
負荷(A)の力率: COSθA
負荷(B)の負荷電流: IB
負荷(B)の力率: COSθB
とすると
合成電流Ioは
合成力率COSθoは
となるので負荷電流をIoに、力率COSθoに置き換えればよい。