Q6. 変圧器の二次巻線の接地はどうすればよいでしょうか?
変圧器の二次巻線の接地を行う場合、変圧器の受電電圧、二次電圧、結線によって異なります。
1. 一次電圧が高圧又は特別高圧で、二次電圧を低圧に降圧して使用する場合。
この場合、変圧器の内部故障、一次配電線の断線事故等により、高圧電路と低圧電路が接触し、低圧電路に高圧が侵入し危険となる。電気設備の技術基準の解釈の第24条に定められており、その内容をまとめたものが下表になります。
一次電圧 | 二次電圧 | 二次側結線 | 接地の仕方 |
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高圧 600V超過 |
300V以下 | △ | ・△の一端をB種接地する。 |
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・中性点又は![]() |
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・![]() |
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単二 単三 |
・中性点又は端子の一端をB種接地する。 | ||
300V超過 | △ | ・混触防止板付変圧器を使用し混触防止板をB種 接地する。 ・△の一端接地は禁止されている。 |
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・中性点をB種接地する。 | ||
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・混触防止板付変圧器を使用する。 ・ ![]() |
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単二 | ・混触防止板付変圧器を使用する。 ・電路の一端接地は禁止されている。 |
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単三 | ・中性点をB種接地する。 |
2. 一次電圧が低圧で二次電圧をさらに低圧(415/200Vなど)に降圧して使用する場合。
この場合は上記の適用は受けません。基本的には感電事故防止のため、二次側の接地は行わない方が良いと考えられています。
しかし、二次側での漏電ブレーカの確実な動作の確保や、対地電圧の低下を図るために二次巻線の中性点に(300V以下の場合は巻線の一端でもよい)直径2.6㎜以上の軟銅線で接地を行ってもよい事が認められています(解釈19条)。
この場合の接地抵抗については特に明確にされておらず、接地の目的から見て保護装置の動作が行えばよい程度と考えられます。